1990年代後半に現在でもお馴染みのキックボードが誕生します。折り畳むことができ、ポリウレタン製の車輪を装着し、後輪のフェンダー(泥除け)がブレーキを兼ねていました。
しかし、この折りたたみ型以前から12インチ程度の自転車用タイヤとリムブレーキを備えた二輪スクーターがありました。ニューマチックスクーターとかビッグスクーターと呼ばれるものです。
ヨーロッパでは大型のフットバイクを使ったレースも行われており、犬を動力にする犬ゾリに似たドッグスクータリングといった用途もあります。
空気タイヤ装着型のキックスケーターは、日本よりも浸透しているようです。
左側はフットバイクのレース
右側はドッグスクータリングの様子。
1980年代後期には、BMXが盛んだったアメリカでBMXの要素を取り入れたスクーターが各BMXメーカーから発売されました。
左側は、1987GTズートスクートをカスタム復元したもの
右側は、1987SE Racing Rad Scootです。
見た目はバギークロスとほぼ同じです。
どうやらバギークロスは、BMXの要素を取り入れたスクーターを進化させ、現代に甦らせたものといってもいいでしょう。
専任アドバイザーに、BMX世界チャンピオンの池田貴広氏を迎えている理由も納得できます。
バギークロスのルーツは、自転車やキックスケーターの元祖とでも言うべきドライジーネから始まり、ローラースルーGOGOを経て、空気タイヤ装着型のキックスケーターにBMXの要素を取り入れたニューマチックスクーターを洗練したところにあると言えそうです。